こんにちは。ヒロシです。
経年変化が楽しめる革の中でも、最も劇的なエイジングを味わえる「ヌメ革」。
使い込んでいくうちに色味や質感がかなり変わっていくので、愛着を持って長く愛用できます。
そんな「ヌメ革」の財布などを購入すると、「良いエイジングをさせるために正しいお手入れをしたい」と思いますよね。
一方、「難しいお手入れはできそうもない…」と心配の方もいらっしゃるのでは?
そこで本記事では、誰でもできる簡単なヌメ革財布のお手入れ方法をご紹介していきます。
この記事を書いている僕もヌメ革が大好きで、本記事でご紹介するお手入れ方法を実践してヌメ革の財布を劇的にエイジングさせました。
ヌメ革財布などを購入し、お手入れ方法に悩んでいる方はぜひ参考にしてくださいね。
ヌメ革の特徴【手入れはあまり必要ない】
出典:https://plus-e-shop.com/?pid=118515354
ヌメ革とは、植物性タンニンでじっくりとなめした革の中でも、表面に染色や加工を施していない革を指します。
使い始めはまっさらなベージュ色ですが、使い込んでいくごとに革に元々含まれていた油分が外に染み出します。
その結果として、色味が濃くなったり、ツヤが増したりという経年変化(エイジング)が楽しめるんです。
実は、ヌメ革はさほど手入れしなくてOK
このように感じている方が多いようですが、ヌメ革の財布はさほど手入れをしなくて大丈夫。
- 革にとっての栄養分は「油脂」
- ヌメ革を使っていくと、革の内部に元々ある油分が表面に染み出してくれる
- ヌメ革の財布は手に持つことも多く、手の油脂が勝手に財布に染み込む
つまり、ヌメ革の財布の場合はただ使い込んでいくだけで革の表面に油分が染み込み、それがお手入れになっているということです。
ヌメ革は、確かに使い始めは傷つきやすくて水にも弱いのですが、使い込んでいくと繊維がギュッとつまり、さらに油の保護膜も形成されます。
色味も濃くなって傷も目立たなくなりますし、多少の水ならば弾いてくれますね。
つまり、使い込んでいくだけで革に栄養を補給すること(オイルケア)はできるので、ヌメ革財布はお手入れにさほど気を遣わなくて大丈夫なんです。
僕もオイルを塗ったりというお手入れは全くせず、ヌメ革財布を劇的に経年変化させました。
まぁ強いて言うなら、いっぱい使ってあげることが最大のお手入れですね。
ヌメ革財布は「乾燥」にだけ気を使えばOK
ヌメ革のケアにおいて、唯一注意しないといけないのが「乾燥」です。
使っているだけで革の栄養分である油の補給はできるのですが、それだとヌメ革から徐々に水分が抜けてカサカサになってしまう恐れがあります。
革も人間の肌と同様に、水分と油分のバランスが大事なのです。
つまり、ヌメ革財布のケアは「保湿」を考えてあげればOKということ。
「保湿」といっても難しくなくて、「革がカサついてきたな」と感じたときに、保湿クリームを塗ってあげるだけで大丈夫ですよ。
以下で具体的なヌメ革財布の保湿ケアの方法を解説します。
超簡単!ヌメ革財布のお手入れ方法
ヌメ革のお手入れの基本はである「保湿」を念頭に、僕が行なっているヌメ革財布のお手入れ方法を紹介します。
といっても超シンプルで、「デリケートクリーム」を塗るだけです。
デリケートクリームは無色透明で、成分のほとんどが「水分」の保湿クリーム。(油分なども少し含まれていますが)
革靴でもバッグでも革財布でも、あらゆる革製品に使えるのが特徴的で、革に不可欠な保湿ケアはこれ1つでできちゃうんです。
ちなみに僕は、写真にある「M.モゥブレイ」のデリケートクリームを愛用しています。
愛用者も多く、選んでおいて間違いのないクリームですよ。
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この度、数ヶ月ぶりに私物のヌメ革財布のお手入れをしましたので、その方法をくわしく解説しますね。
ヌメ革財布をお手入れする頻度は?
ヌメ革の財布は「カサつきを感じた時」にお手入れをするようにしましょう。
まぁ大体の頻度でいうと、数ヶ月〜半年に1回程度で十分ですね。
あまりにもたくさんクリームを塗りすぎると、逆に革の劣化を招いてしまう可能性があるので注意しましょう。
お手入れするヌメ革の財布
こちらが今回お手入れする私物のヌメ革財布(上で紹介したものと同じです)。
もう2年以上使っていて色味や質感も良い感じに変化しているのですが、若干カサつきが気になったために保湿ケアをすることにしました。
特に手で触れる機会の少ない内側は、表側にくらべて乾燥している印象でしたね。
ヌメ革財布のお手入れ①:布で乾拭き
デリケートクリームを塗る前にまずは全体を乾拭きします。
日々使うヌメ革財布にはホコリがついているもの。
ホコリがついた状態でクリームを使うと、ホコリごと塗り込んでしまうために革の劣化を招く可能性があります。
そのため、まずはヌメ革財布を全体的に乾拭きしてホコリを除去しましょう。
ちなみに、乾拭きに使う布は着なくなったTシャツの切れ端なんかでOK。僕もTシャツの切れ端で代用しています。
まぁよりこだわりたい方は専用のクロスを買ってもよいでしょう。
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ヌメ革財布のお手入れ②:デリケートクリームを塗る
全体を乾拭きしたら今度はデリケートクリームを塗ります。
指にとったらヌメ革財布に直接塗っていきましょう。
指でつけることによってクリームが体温であたためられるので、革にクリームがより浸透しやすくなりますよ。
注意点としては取りすぎないこと。
あくまで少量を薄く伸ばしていくイメージですね。足りなかった時には足せばOK。
デリケートクリームを指でつけたら、布で伸ばしていきます。
この布もTシャツの切れ端なんかで問題ありません。
ただ、当然ですが乾拭き用の布とは別にしましょうね。
以上です!
どうですか?めっちゃ簡単ですよね。
僕はヌメ革財布を使うにあたり、これくらいしか行なっていません。
お手入れが終わったヌメ革の財布
では、お手入れが終わったヌメ革の財布を見ていきましょう。
元々がかなりエイジングした状態だったので、あまり見た目の変化はありませんね。
まぁ色が少し濃くなったかな?という程度です。
こちらは内側。
手で触れる機会が少なく、エイジングもさほど進んでいなかった内側は、色が若干濃くなったとともに、よりツヤが増した印象ですね。
いずれにしても、デリケートクリームを塗ったことでお手入れ前にあった乾燥のカサつきは解消されました。
しっとりとしつつも、サラッとした感じに仕上がりましたね。
デリケートクリームは乾くのも早く、塗った後でもすぐに使えるので、ヌメ革の財布のお手入れに最適。
保湿ケアさえしておけばOKなので、ぜひ1つ持っておきましょう。
ヌメ革財布のお手入れに関するQ&A【日光浴・傷やシミの対処法など】
ヌメ革財布の基本的なお手入れは上に書いたとおりなのですが、ヌメ革財布を使う時に多くの方が疑問を抱く3つのことをQ&A形式でまとめておきます。
- ヌメ革財布は使い始める前に日焼けさせた方が良いのか
- ヌメ革財布が水に濡れたときにはどうすれば良いのか
- ヌメ革財布に傷がついたときはどうすれば良いか
いずれも僕がヌメ革財布を使い始める前に疑問に思っていたことでした。
ヌメ革財布を自分で実際に育てた者として、過去の自分に語るイメージでアンサー・考えを書いていきます。
①:ヌメ革財布は日焼け(日光浴)させた方が良いのか
結論、日焼けは特に不要です。
確かに、日焼け(日光浴)をさせることにはメリットがあると聞きます。
- 全体の色ムラをなくすことができ、綺麗なエイジングが楽しめる
- 革の内部の油分が外に染み出てきて、全体を保護する膜をつくってくれるから、水にも強くなる
ただ、別に日光浴をさせなくても僕のようにヌメ革のエイジングを楽しむことはできますし、使っていく中で耐久性は増します。
また個人的には、まっさらでプレーンな状態から育てた方が自然な変化が楽しめるので、より愛着が湧くと感じますね。
エイジングが楽しめるヌメ革の財布とはいえ所詮は「道具」なんですから、エイジングありきで考えるのは本質的じゃない気もしますし。
服も靴も財布も道具に過ぎない。
もちろん必要なケアはするけれど、過度に気を使い過ぎるのは本末転倒。
使い込んだ結果として自然にクタッとしてきたり、ヨレてきたりしてるのが一番カッコいい。
— ヒロシ@ファッションブログ (@footmuji) July 31, 2019
それに、せっかくヌメ革の財布を買ってきたらすぐに使い始めたいじゃないですか。
日光浴って数週間〜1ヶ月程度行うものなので、その期間はせっかくのヌメ革財布が使えないのは悲しいと思うんですよね。
特に日光浴させるorさせないは個人の自由ですが、僕のように日光浴をしないでそのまま使っても、ヌメ革財布はちゃんとエイジングしていくので、さほど心配しなくて大丈夫ですよ。
②:ヌメ革の財布が水で濡れてシミになったときはどうすれば良いのか
ヌメ革財布は水に弱く、特に使い始めの状態で水に濡らすとシミになる可能性が高いです。
でも、水に濡れた時でもサッと拭いてそのまま使用を続ければOK。
確かにシミにはなるのですが、使っていくうちに色味が濃くなっていくので、結果として目立たなくなります。
むしろ「シミすらも味」だと感じられますよ。
ただ、ガッツリ雨に打たれてしまったときなど、ヌメ革財布がビショビショになったときは要注意。
革は水にさらされると乾燥するので、デリケートクリームを使った保湿ケアを忘れないようにしましょう。
③:ヌメ革財布に傷がついたらどうすれば良いのか
傷は気にせず、使用を継続しましょう。
ヌメ革は特に傷がつきやすく、また財布はどうしても爪が当たったりするので、傷がつくことは避けられません。
でも使っていくうちに色味が濃くなって、傷も目立たなくなるので安心してください。
こちらは本記事でも取り上げた「Honor gathering」のヌメ革財布を数ヶ月使ったときの写真です。
ところどころに引っかき傷やシミのようなものがありますよね。
でも、使っていくうちに全体的に色味が濃くなり、さらに味が出てくるので、傷が全く気にならなくなります。
こちらもよく見ると細かな傷がたくさんありますが、外観的に目立たなくなる上、愛着も増してくるので僕は全く気になりません。
まぁ最初に傷をつけてしまうと結構ショックですが(僕もそうでした)、傷の1つ1つを気にしていたらヌメ革の財布は使えませんからね(笑)。
傷も1つの「味」として愛していきましょう。
④:ヌメ革財布には防水スプレーをかけた方が良いのか
これはその人による部分だとは思うのですが、個人的には「不要」だと考えています。
その理由は以下の2つ。
- 均一にかけないとシミになる可能性がある(特に新品のとき)
- 使い込んでいくと、革がギュッと詰まるのである程度の水は弾いてくれる
特に①ですね。
防水スプレーは、吹きかけるだけで水や汚れを弾いてくれる便利なアイテム。
でも、適量を均一に吹きかけることができないと、変なシミができる可能性も十分にあります(特に新品時はなおさら)。
おそらく防水スプレーをかけるのって新品のときが多いと思います。
シミを防ぎたくて防水スプレーをかけたのに、逆にシミになるという本末転倒の事態が起こることもあるわけです。
それだったら、自分で使い込んでいくことで、革の強度を高めていった方が良いと個人的に思いますね。
まぁこのあたりは個人の考え方が大きいところなので、一概にどうこうは言えませんが…
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ヌメ革財布のお手入れに関するまとめ
ヌメ革の財布のお手入れについて書きました。
ヌメ革はそのエイジング・経年変化が魅力的な一方、そちらばかりに気を取られて扱いが神経質になりがちでもあります。
でもヌメ革とはいえ所詮は道具。
大事にケアをしながら長く使うのはもちろん素晴らしいことですが、気を遣いすぎると疲れてしまうので、適度に「雑」に扱うくらいがちょうど良いでしょう。
本記事でご紹介したお手入れは、非常に簡単で気軽にできる一方で、ヌメ革の劇的なエイジングを楽しめる方法なので、少しでも参考にしていただけたら幸いです。
今回は以上になります。ありがとうございました。
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